食べ物談義−にんにく

●『チャングムの誓い』というドラマ、ご覧になっていますか?
 ドラマの主人公が宮廷女官なので、宮廷料理を作る場面が沢山あって、私は興味深く観ています。今週は、女官として残るか否かの試験で、マンドウ(饅頭)を作る場面でした。マンドウは、餃子によく似たものです。
 というわけで、私も食べ物について書きます。


●私の食卓には、梅干しと共にニンニクの酢漬けが必ず乗ります。夏の初めに韓国の友人が大きなタッパに一杯送ってくれたものです。もちろん彼女の手作りです。
 ちょうど日本で梅やラッキョウを漬けるような感覚でしょうか。夏バテ防止にも、風邪引き防止にもなると考えられています。私も毎日食べているせいか、夏バテにも、風邪にも罹りにくくなっているような気がします。お酢につけたものは、例の臭みも余り感じません。
 
●酢漬けにするニンニクは6月ごろに収穫されるもので、粒が小さい特別のものが使われるようです。小さい粒のニンニクの皮を向くのはとても手間がかかります。2年前にホームステイした時が、ちょうどニンニク漬けの時期で、友人が台所に座りこんで皮むき作業をしていたことを思い出します。
 
●他にも韓国料理ではニンニクをよく使います。煮物などはほとんどみんなニンニクを使うし、薬味だれにも入ります。焼肉を食べる時にはニンニクのスライスを一緒に食べますよね。
 このニンニクのせいで、初めて行った日本人は下痢に見舞われることがよくあります。美味しいのでつい食べ過ぎるからでしょうね。私も苦しい思いをした経験があります。
 
●とにかくこのようにニンニクを沢山食べるので、韓国では100個単位でニンニクを買います。縄で100個つなげた束が単位になっていて、私の友人の家ではそれを10本ほど1000個のニンニクを台所の軒下につるしていました。一家で1年間に使うニンニクだそうですが、なかなか壮観な眺めでした。
 
●ニンニクにしろ、キムチなど発酵食品の多用にしろ、韓国の食事には、身体によいものという観点が徹底しているように思います。
 2年前のサッカーワールドカップの共同開催では、韓国のパワーに圧倒されましたが、あのパワーの源はこうした韓国の食、とりわけニンニクにあるのではないか、と私は思っています。