朝鮮戦争−日韓の現代5

 nao_minoriさんからご質問があったので朝鮮戦争について補足します。
■日本の敗戦後、朝鮮半島は38度線によって南北に分断され、北はソ連の、南は米国の統治となります。
 朝鮮戦争をどちらが(金日成か、李承晩か)始めたかについては、いろいろな説があるようですが、いづれにせよ、統一への強い思いからのことと思っていいでしょう。
 北は、ソ連と後には中国共産軍の支援を、南は、アメリカの働きかけで組織された国連軍の支援を受けて、互いに譲らぬ激しい戦闘を繰り返し、民間人も徴兵しての死闘となります。その一端を、映画『ブラザーフッド』が描いています。
 戦争は休戦されますが、以後国民は貧しい生活を余儀なくされます。やがて40歳になる友人は、「小さい頃はいつもお腹が減っていた」と言っています。
■その時日本は?
 朝鮮戦争特需によって経済復興を果たします。
 というのは、朝鮮の前線で戦う国連軍将兵に補給する物資や役務サービスが大量に日本からかいつけられるという「特殊需要」(特需)が発生したからです。在日米軍などからの発注によって3年間で10億ドル近い対価が支払われ、日本は大いに潤ったのです。
 1960年には「所得倍増政策」が打ち出され、高度成長期へと進みます。
■二つの国は、戦後もおおきく違う道を歩いたのですね。